希望館について
ご挨拶
現代ほど社会システムが充実していなかった大正12年、関東大震災の被災者を救済したのはお寺や教会といった宗教施設と篤志家と呼ばれる人たちでした。その一人、後に希望館の創設者となる松澤隼人が自ら経営するノコギリ工場に多くの被災者を受け入れたのは、親方の元から独立して間もない19歳の時でした。身を寄せた被災者の中から、働ける世代は復興事業に参加し、必然的に子どもと高齢者が残りました。これが私たち希望館が児童福祉と高齢福祉に携わる起源です。
あれから100年余りの時を経てなお、希望館の隣人愛の精神は、希望館の今を支える職員たちに受け継がれ、その心に根付き、困っている人、弱い人に向けられています。今時代は社会的弱者と呼ばれる人たちを、高齢・障害・児童・生活困窮などと分類し、「縦割り」で「救済」を目指した時代から、地域包括ケア・地域共生社会といった言葉が声高に叫ばれる時代に移り変わろうとしています。そしてそれは、松澤隼人が高齢や障害といった分類をすることなく、「今困っているから救いの手を差し伸べた」という実践が示す、日本型社会福祉の根本理念に立ち返ることでもあると思います。
先代から引き継いだタスキを首にかけ「希望館の今」を担当する私は、希望館の基本理念である「愛と奉仕」の実現に手を貸してくれることを約束して集まってくれた職員たちと手を携え、同業者や関係機関と協力し合いながら、すべての隣人が幸福を実感できる社会を実現する一翼としての使命を果たして参ります。
社会福祉法人 希望館
理事長 松沢 斉
基本理念
私達の誓い
- 健全な施設経営
- 私たち希望館は、遵法精神を貫き、人・物・金・情報・時間など、あらゆる経営資源を効果的に活用して、隣人の期待に応える施設経営を継続的に行います。
- 人権・尊厳
- 私たち希望館は、ご利用者一人一人の意思、価値観、今までの生活背景などを深く理解し、受け止め、尊重し、その人らしい生活を支援します。
- 価値観の共有
- 私たち希望館は、全ての隣人が幸福を実感することに、共通の価値を見出します。
- 共生
- 私たち希望館は、地域との関わりを重視し、連帯を深め、全ての隣人が共に生きていける未来を創造します。
- 研鑚
- 私たち希望館は、常に互いの成長を、求めあい、認めあい、支えあい、共に研鑽を積むことに努めます。
- 福祉の探求
- 私たち希望館は、歴史に学び、創立の精神に触れ、現在に照らし、先人が築き上げてきた福祉をさらに発展させていきます。
- 人財育成
- 私たち希望館は、私たちの使命を受け継ぐ人財を自らの手で育て続けます。
- 自分への誓い
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